包茎治療では最近はステロイド軟膏が有効とされてます

ペニスを包皮が覆った状態を「包茎」と言います。

ペニスを覆っている包皮の出口が大変に狭くて亀頭が露出しない状態を真性包茎と言います。
治療対象となる包茎は原則として、この真性包茎です。

手を用いると亀頭は露出できても、通常は亀頭が露出していない状態は仮性包茎と言います。
また、包皮と亀頭の一部が癒着して亀頭が完全に露出できないのは生理的包茎と呼ばれます。

生理的包茎の場合には特別な治療の必要は無く、大部分は徐々に癒着がはがれてきます。
真性包茎は、新生児では96%、乳児でも80%に認められます。幼児で60%、
小学生低学年で40%と徐々に減っていき、思春期前には10%、思春期後では5%にまで減少します。

真性包茎の大部分は思春期までには自然と治ると考えて良いでしょう。
包茎に伴う問題の1つに排尿障害があります。

包皮口が極端に狭くて針穴くらいの場合には排尿時に包皮内に尿が溜まり、
風船のように膨らむバルーニング現象が起こります。また、亀頭包皮炎を起こしやすくなります。

真性包茎は思春期までにだいたい治りますが、成人以降も放置すると、
慢性的な炎症性刺激によって陰茎ガンになることがあります。

成人以降の真性包茎は治療対象です。
手術では、包皮の狭い部分を切除して縫い合わせる環状切開術が一般的です。

ただし、最近はステロイド軟膏による保存治療も有効とされています。

用手的包皮翻転とキンダベートやロコイドなどのステロイド軟膏の塗布
(1日2回)を組み合わせる方法です。
簡便なだけでなく、70~80%に有効な結果が出ているとの報告があります。